2017年4月8日(土)の午前中に、扇町ARTレディースクリニックに初めて受診したんですが、その日の午後、同クリニックでセミナーに参加しました。

こちらのクリニックのセミナーには、一度参加したことがありました。
そのときは、「こうのとりセミナー」という、これから不妊治療を始める人に対してのセミナーでした。

今回参加したのは、「体外受精・顕微授精セミナー」です。
不妊治療は、タイミング療法からスタートするのですが、私が40歳間近という高齢のため、当然、体外受精と顕微授精を視野に入れて、不妊治療を始めることを決めていました。ステップアップを考えていく上でも、できるだけ早い段階で、詳しく知っておきたいと思っていたので、クリニックでこのようなセミナーを開催されているのはよかったです。

扇町ARTレディースクリニックでは、セミナーをいくつか開催されていて、体外受精・顕微授精セミナーは、だいたい月に1回開催されています。

セミナーは、クリニックの待合で、ソファーに座って、お茶をいただきながら、ゆっくり聞きました。今回のセミナーも、もちお(だんなさん)と一緒に2人で参加しました。

まず、院長先生より、映像に沿って、体外受精と顕微授精についてお話されました。
卵巣刺激法について説明され、ロング法・アンタゴニスト法・マイルド刺激法・調節自然周期法について、長所と短所を説明されました。

どの卵巣刺激法を行うかは、治療の効率だけではなく、卵巣機能や生活様式、費用を考慮して、相談して決定するとのことでした。

先生の方針としては、治療効果や安全性、対費用効果においてバランスのとれた、マイルド刺激法をすすめているようです。
受診前相談のときにも、看護師さんからお話を聞いたのですが、なるべく体に負担をかけないようにして、薬を使って卵をたくさん作るのではなく、卵の質を上げるようにしているというお考えのようです。

胚の着床や、黄体期のホルモン治療などについても、1つ1つ丁寧に説明されていました。
それから、体外受精の妊娠率や、扇町ARTレディースクリニックの治療成績を話されました。

新鮮胚と凍結肺の妊娠率を説明されていたのですが、以前、リプロダクションクリニックのセミナーを受けたときに、そこでは、全ての年齢で、凍結融解胚移植の方が、新鮮胚より10%妊娠率が良いと言われていたことを思い出しました。

扇町ARTレディースクリニックのこのセミナーでは、40歳頃までは、新鮮胚と凍結肺の着床効果は同等だが、41歳頃から凍結肺の移植が望ましいと説明されました。

先生の次は、胚培養士さんが、受精と胚培養、凍結保存、安全管理などについてお話をされました。

採卵・受精・肺移植について、動画を見ながら説明を受けたので、とても分かりやすかったです。実際に採卵するときの、卵胞液を吸引するところや、顕微授精の動画も見られて、なんだかドキドキしました。

それから、看護師さんが、実際の診察内容や診察と処置の時間など、通院について話されました。
肺移植後に安静にする必要があるかどうかや、自己注射の紹介もされていました。
新鮮胚移植でも、凍結肺移植でも、移植後に安静にした場合としない場合は、いずれも有意差なしとのことでした。

次に、受付の事務さんから、費用について説明がありました。
確定申告の医療費控除制度や、不妊治療助成制度について、金融機関のローンを活用する選択肢もあることを、紹介されていました。

不妊治療助成制度については、私も個人的に調べたので、また別で詳しく書こうと思いますが、各都道府県や、市独自の制度もあるので、体外受精を行う方は、自身がお住まいの地域のHPを見たりして、調べるほうがいいです。

また、扇町ARTレディースクリニック独自の、費用負担を軽減するためのプランも作られています。これは、なかなか珍しいかなと思いました。
費用については、またまとめて書こうと思います。

この後は、不妊症看護認定看護師の方から、ステップアップの重要事項や、不妊治療中の生活で気を付けることを話されました。

当然ながら、年齢が高いほど、早めに体外受精を考えましょうとのことでした。
例えば、30歳であれば、1年間タイミング法を行い、その後人工授精を1年間行った上で、体外受精へステップアップするところを、

38歳では、タイミング法と人工授精を合わせて半年間で行い、その後ステップアップするとか、40歳では人工授精から始める・・・などを例として挙げられていました。

35歳以上は卵巣機能が低下に向かう年齢であり、42歳以上は妊娠しても流産率が急激に高くなる、などのリスクも増えていきます。

夫婦の立ち位置がどこにあるのかしっかり見定めて、後悔しないようにステップアップの時期を決めましょうと言われていました。
本当に、大事なところですね。
ただ単に、先生に丸投げして進めていくのではなく、2人がどんな状況にいるのか、どうしていきたいのか、きちんと話し合っていかないといけないなと思いました。

この後、最後はもう一度、院長先生が話されて、体外受精の副作用やまとめを聞きました。
それから、セミナーの後に、希望者は検査室と培養室を見学できるとのことだったので、参加してきました!

胚培養士さんに案内してもらって、見てきましたよ~!
「タイムプラスモニタリングシステム」という機械で、分割していく胚の写真を見せてもらいました!
なんだか、神秘的でしたね。
先生も穏やかな方ですが、看護師さんをはじめ、胚培養士さんも、受付の方もみなさん、優しくて気さくな方でした。

不妊治療のクリニックで、セミナーを開催しているところは他にもありますが、見学もさせてもらえるところは、なかなかないと思うので、気になる方はセミナーをチェックしてみてはどうでしょうか?
毎月開催されてますよ☆